米国の発表によれば、イランが支援する武装グループがヨルダン北東部のシリア国境近くの駐留米軍基地を無人機で攻撃し、米兵3人が死亡、25人が負傷した。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以来、親イラン組織による駐留米軍への攻撃が続いているが、死者が出たのは今回が初めて。
これを受けてバイデン大統領は28日、報復を明言。声明で「まだ事実把握の最中だが、攻撃はイランの支援を受けてシリアとイラクで活動する過激派武装グループによるものであることが分かった」とした上で、「攻撃に関与した全員に責任を取らせるべく、米国が選択する時と方法で行動する」と述べた。
事情に詳しい関係者によると、バイデン政権は米軍に死者が出なかった過去の攻撃と比べ、今回はより強い対応が正当化されると考えているという。
バイデン大統領はその後、ノースカロライナ州コロンビアでの選挙イベントで、「われわれは対応しなければならない」と語った。
今回の攻撃で米国とイランの緊張は一段と高まり、共和党議員の間からは大統領にイランへの攻撃を求める声が直ちに挙がった。これまで米国はイランへの攻撃については回避する意向を示していた。
上院軍事委員会のウィッカー共和党筆頭理事は声明で、「イランとその代理勢力による度重なる攻撃には、イランの目標物と指導部への直接攻撃で対応しなければならない。バイデン政権のこれまでの対応はさらなる攻撃を招いただけだ」と指摘した。
イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での商船攻撃は続いている。米英両国はフーシ派の施設への攻撃を行っており、これを受けフーシ派は先週、こうした行動は「必ず何らかの対抗措置や罰を招く」と表明していた。
外交政策で共和党タカ派の代表格、グラム上院議員は声明で「今すぐイランを攻撃せよ。徹底的に叩くのだ」と述べ、米国のより強い対応をあらためて求めた。
原題:Three US Troops Killed in Attack Tied to Iran-Backed Groups (2)、 US Says Iran-Backed Groups Killed Three of Its Troops in Jordan(抜粋)
(バイデン大統領や米議員のコメントなどを追加して更新します)
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