中国、ＡＰＥＣの貿易・投資政策巡る米提案に反対＝関係筋 - ロイター (Reuters Japan)

アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）の貿易・投資政策に包括性と持続可能性を盛り込む米国の提案に対し、中国が反対していることが１５日、関係者の話で分かった。写真は米通商代表部（ＵＳＴＲ）のタイ代表。（２０２３年　ロイター/Brittany Hosea-Small）

[サンフランシスコ １５日 ロイター] - アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）加盟国・地域の貿易・投資政策に包括性と持続可能性を盛り込む米国の提案に対し、中国が反対していることが、関係者の話で１５日分かった。

関係者によると、サンフランシスコで開催されているＡＰＥＣ首脳会議で、この案について協議が続いており、加盟２１カ国・地域が合意可能な文言が模索されているという。

米通商代表部（ＵＳＴＲ）のタイ代表は閣僚会議で「１カ国を除く全ての国によって支持されている」とし、「ＡＰＥＣがその使命を果たせるかどうかは不透明だが、各国が近くこの提案について最終決定すると楽観視している」と述べた。

米国主導の提案の詳細はほとんど明らかになっていないものの、バイデン政権は、恵まれない人々への機会を拡大し、クリーンエネルギーや二酸化炭素排出削減目標を開発・成長・通商政策に統合する考えを推進しているという。

タイ代表は「われわれの経済は単なる数字の話ではない。人々で成り立っている。それ故、われわれの経済・貿易政策が人々のために機能し、全ての人がその恩恵を共有できるよう確実に図る必要がある」と訴えた。

タイ氏はこれとは別に、中国の鉄鋼メーカーを二酸化炭素（ＣＯ２）排出量の多さに応じて不利な立場に置く取り決めを欧州連合（ＥＵ）と交渉しようとしている。

在米中国大使館の報道官は、米提案への反対には触れずに、ＡＰＥＣの全当事者が「地域の喫緊の必要性に主眼を置き、結束と協力を深める」必要があるとコメント。２０２０年のＡＰＥＣ首脳会議で採択された、自由で開かれた公正な貿易・投資環境に関する「プトラジャヤ・ビジョン２０４０」の実現も訴えた。

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