【速報中】イスラエル軍、ガザの地下トンネルへ海水注入開始米報道：朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

　イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ地区の地下に張り巡らされたイスラム組織ハマスのトンネルに海水を注入し始めたと、複数の米メディアが12日に報じました。トンネル網の長さは約482キロで、注入はトンネル攻略の初期段階といいます。トンネル内には、130人超の人質がいる可能性もあります。

　また、12日も激しい戦闘が続き、北部ガザ市郊外やパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で、イスラエル軍やパレスチナ人の死者が複数出ています。

（タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間）

【動画】イスラエル国防軍がガザ南部で地上作戦=イスラエル国防軍・ロイター

■■■12月14日（日本時間）■■■

04:21（ガザ13日21:21）

ハマス抜きの戦後のガザは「妄想」指導者が主張

　ガザ地区でイスラエルと戦闘を続けるイスラム組織ハマスの指導者ハニヤ政治局長は13日、戦闘終結後のガザに、ハマスが関与しないという構想について「妄想に過ぎない」と述べた。AFP通信が、ハニヤ氏の、テレビ演説での話として報じた。

　戦闘後のガザをめぐっては、イスラエルのネタニヤフ首相が、ハマス「壊滅」後も安全保障についてイスラエルが関与すると表明。米国は、一定の条件を満たしたうえで、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区を支配するパレスチナ自治政府の統治が望ましいとしている。両者は「壊滅」の必要性については一致している。

　ハニヤ氏は演説で、ガザでの戦闘を終わらせる話し合いと、同自治区ヨルダン川西岸地区と同ガザ地区の両方のために「パレスチナ人のための家」をつくる準備があると話したという。

　さらにハニヤ氏は、ハマスがエルサレムを首都とした独立国家樹立へのパレスチナ人の権利を保障するための政治的な道筋をつける話し合いを進める準備もある、と述べた。

00:13（エルサレム13日17:13）

イスラエルのコーヘン外相　戦争継続、国際的な支持の有無関係なし

　ガザへの軍事侵攻を続けるイスラエルのコーヘン外相は13日、ガザでの戦闘について、「イスラエルは、国際的な支持があろうとなかろうとこの戦争を続けるだろう」と話した。AFP通信が外務省が発表した声明として報じた。

　声明で、コーヘン氏は現段階での停戦について、「テロ組織ハマスへの贈りものになる。ハマスがイスラエルの人たちの脅威に戻ることを助けてしまうだろう」と述べ、否定的な考えを示した。

00:07（ジュネーブ13日16:07）

国連難民高等弁務官「人質の解放と真の対話の再開が平和をもたらす」

　国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）のフィリッポ・グランディ高等弁務官は13日、スイスのジュネーブで開幕した難民の国際会議「グローバル難民フォーラム」で、イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突について、「人質の解放と真の対話の再開が、紛争を終結させ、イスラエルとパレスチナの人々に真の平和をもたらす」と述べた。

　この日午後の会議では、パレスチナ難民を支援する国連パレスチナ難民救済事業機関（UNRWA）のトップを務めるフィリップ・ラザリーニ事務局長が「パレスチナの難民が求めているのは、援助ではなく解決策だ。彼らは今、国際社会から見捨てられたと感じている」と述べ、パレスチナ自治区ガザ地区の人々の苦境を強い言葉で訴えた。

　グランディ氏はガザの状況に危機感を示すと同時に、シリアやアフガニスタン、ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャなどに言及し、「他にも差し迫った難民危機があることを見失わないでほしい」と訴えた。