【北京=三塚聖平】アジアを中心に世界の政財界要人が経済協力などについて話し合う中国主導の国際組織「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」年次総会の式典が30日開かれ、中国の李強首相が演説し「集団での対抗や新冷戦に反対する」と述べた。バイデン米政権が、同盟国などと対中包囲網の構築を進めていることを牽制した。
李氏は「一方的な制裁の乱用に反対する」と述べ、米国が中国企業や、ウクライナに侵略したロシアに対する制裁を進めていることを念頭に反発。米国による対中圧力を意識して「国家間の不一致や紛争を、平和的な方式によって解決することを堅持すべきだ」と主張した。
また、李氏は「中国は一貫して世界平和の建設者だ」とアピール。習近平国家主席が提唱した世界の安全保障に関する概念であるグローバル安全保障イニシアチブ(GSI)を「実行する」と強調し、中国が主導する国際秩序の形成に意欲をうかがわせた。
中国経済については、足元で消費や投資といった主要経済指標が改善していると説明し、「中国の経済成長の形勢は力強い」と訴えた。新型コロナウイルスの感染拡大を徹底的に食い止める「ゼロコロナ」政策の後遺症で中国経済は低迷しており、懸念払拭を図った。李氏は「世界にどのような変化が起きようとも、中国は常に改革開放を堅持する」と強調した。外資の呼び込みを図って景気回復につなげる考えとみられる。
李氏は、3月前半に行われた全国人民代表大会(全人代)で首相に就任したばかり。世界経済の減速懸念が強まる中、中国の経済面における存在感を国際的にアピールした形だ。
ボアオアジアフォーラムの会期は31日まで。
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