
【イスタンブール=木寺もも子】政治混乱の続くイラクで29日、議会の解散などを求めていたイスラム教シーア派のポピュリスト指導者、サドル師が政治活動からの引退を表明した。支持者らは政府に反発を強め、首相府などに押し入った。軍は治安回復のため、全土で外出禁止令を発した。
現地からの報道によると、デモ隊は柵や壁を乗り越えて、政府機関や外国大使館などが集まる旧米軍管理区域(グリーンゾーン)に入った。現地では銃撃も起きており、ロイター通信によると少なくとも17人が死亡した。バグダッド以外の都市でもサドル師派によるデモが起きているもようだ。
在イラクの日本大使館によると、日本人が巻き込まれたとの報告はなく、大使館の周りでは目立った混乱はみられないという。
サドル師が率いる勢力は2021年10月の議会選(定数329)で第1党の地位を得たが、連立交渉が難航し、22年6月に全73議員を一斉に辞職させた。7~8月には議会の解散などを求めて支持者らが議会を占拠し、座り込みを続けていたが、政治協議は進んでいなかった。
サドル師は父親が高名なシーア派指導者で、低所得者層を中心に熱狂的な支持者がいる。反米ながら隣国イランとも距離を取るため、同じシーア派の親イラン系勢力と激しく対立している。
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