将棋はこどもから大人まで幅広い年齢層が一緒に対局することができるだけでなく、晴れた日の屋外でも雨の日の屋内でも楽しめたり、また一人で勉強してもみんなで遊んでも楽しめるという便利さが特長のひとつに挙げられるでしょう。今回は、自宅で楽しめる将棋アプリや将棋ソフトを厳選して5つご紹介していきます。
総じて、アプリはすでに将棋のルールを知っている方向けの対戦アプリに、そしてソフトはこれから将棋を覚えるという方向けの入門ソフトになっています。使い方に慣れてしまえば小学生のこどもが一人で遊ぶことも簡単ですので、この機会にぜひトライしてみてください。
≪アプリ編≫
1.将棋倶楽部24
対応機種:iPhone、Android、各種タブレット等、ブラウザ版
料金:無料(一部有料コンテンツあり)
公式サイト:https://www.shogidojo.net/
「将棋倶楽部24」(通称24「ニイヨン」)は長らくPC上の対戦サイトとして、広く初心者から高段者・プロ棋士に愛されてきました。近年はスマホ用アプリも開発され、多くのプレイヤーに知られるツールになっています。
将棋倶楽部24における持ち時間は以下の4通りです。
(1)早指し(持ち時間1分+30秒の秒読み)
(2)早指し2(初手から30秒の秒読み+猶予時間1分)
(3)15分(持ち時間15分+60秒の秒読み)
(4)長考(持ち時間30分+60秒の秒読み)
一見してわかる通り、この対局サイトでは一定時間を使い切ったら負けという切れ負けではなく、1手につき数十秒が保障されている秒読みがメインとなっています。秒読みの将棋に慣れることによって、相手の持ち時間が切れることを期待するような切れ負け特有の小手先の勝負術に頼ることなく、盤上の技術重視の本格的な将棋に向かっていくことが期待できます。
このあとに紹介する「将棋ウォーズ」で早指しの対局に慣れてきたら、将棋倶楽部24の長い持ち時間の対局に少しずつ挑戦してみるのがお勧めです。
また、将棋ウォーズが段級位によって実力を評価するのに対して、この将棋倶楽部24ではレーティング制度を採用しています。レーティング制度とは、1局1局の対局結果に応じて各自の持ち点が上下するというダイナミックな手法です。自分より格上の相手と対戦するときは、勝つとたくさん点がもらえ、負けてもそれほど点を失わないといった性質があり、「自分よりすこし強い人と指して上達を目指したい」という方にはぴったりです。
このほか、この将棋倶楽部24のシステムはいたってシンプルで、対局と観戦をすることに特化しています。将棋ウォーズと異なり、将棋ソフトによる解析機能はついていません。そこで登場するのが感想戦という文化です。将棋倶楽部24ではチャット機能がついており、一局の将棋が終わったあとに、おたがいが指し手や対局中に考えたことを話し合うことができます。感想戦は上達には欠かせない時間なので取り入れてみてください。
【将棋倶楽部24の対局画面。チャット機能が売りだ】
画像転載元 https://www.shogidojo.net/dojo/about/manual/
2.将棋ウォーズ
対応機種:iPhone、Android、各種タブレット等、ブラウザ版
料金:無料(一部有料コンテンツあり)
公式サイト:https://shogiwars.heroz.jp/
いわずと知れた対戦アプリ「将棋ウォーズ」は会員数500万人以上を誇り、24時間365日、いつでも数多くのプレイヤーたちが熱戦を繰り広げています。将棋ウォーズには3分切れ負け、10分切れ負け、10秒将棋という3つのモードがあり、対戦成績に応じてそれぞれのモードでプレイヤーの級位・段位が認定されます。日本将棋連盟公認のアプリなので、ここでの認定によって日本将棋連盟による免状・認定状(5級~六段)の申請権が得られるというのも大きな魅力でしょう。
アプリにログインしたら、まずは積極的に対局をこなしていきましょう。スキマ時間にサクサク対局をこなしていきたいという方には3分切れ負けや10秒将棋がいいでしょう。入門から初段前後の方で、これからもっともっと実力をつけたいという方であれば10分切れ負けモードでじっくり考えながら戦うことをおすすめします。無料の基本プレイの間は1日につき3局までしか指せないので、この3局をどういったペースで利用するかも考えどころですね。
対戦が終わったら、次の対局に行きたい気持ちをぐっとこらえて棋神解析のボタンを押してみましょう。アプリに備え付けの将棋ソフトが、いま指したばかりの棋譜の形勢グラフを示してくれます。このように局後の検討を行うことで、どこで不利になったか、どうすれば有利にすることができたかなどを振り返ることができます。さらに余裕があれば、こうした振り返りの結果を自分のノートに記しておくのも立派な上達法です。
大切なのは、対局に負けたときに早く次の対局へと急ぐ気持ちをコントロールすること、そして負けた将棋の敗因を覚えて同じミスを繰り返さないようにすることの2つにあるといえます。
このほか、月額課金制のプレミアム会員になると1日の対局数の制限が解除されたり、スーパープレミアム会員になるとプロ棋士の指導対局を受けるチャンスがあったりと魅力的なコンテンツが盛りだくさんです。ぜひチェックしてみてください。
【将棋ウォーズのトップページ。平日午後で4000人以上のログインがある日も】
将棋ウォーズアプリより
≪ソフト編≫
さてここからは、将棋に初めて触れるという方に向けた将棋入門ソフトをご紹介します。
ゲーム機は、テレビモード、いつでもどこでも遊べる携帯モード、本体を将棋盤のように置いてタッチで遊べるテーブルモードから好きなスタイルで遊ぶことができるので、シーンにあわせてご家族で楽しんでいただけるのではないでしょうか。
3.棋士・藤井聡太の将棋トレーニング(ゲームスタジオ)
対応機種:Nintendo Switch
公式サイト:https://www.sho-tore.jp/
3月に発売されたばかりの「棋士・藤井聡太の将棋トレーニング」、通称「将トレ」は、日本将棋連盟公認のもと、藤井聡太七段をキャラクターに起用して人気を博しています。対局・ストーリー・棋譜検討・AI分析・トレーニング・ショップという6つのモードで、これから将棋を始めたいという入門者を手厚くサポートしてくれます。
ルールを1から学びたい方には、ストーリーモードがおすすめです。また、ある程度慣れてきたらトレーニングモードを活用しましょう。なかでも聡太レッスンというモードには、プレイヤーの棋譜をもとに作られた課題や、実力にあった練習問題が出題される機能があり、このゲームの大きな魅力の一つとなっています。腕に覚えのある方は、「レーティング戦・棋風分析・棋譜検討・トレーニング」の4機能をうまく使いこなして実力アップにつなげましょう。
このほかにも、ゲーム内で獲得したコインを利用して将棋盤や駒を新調したり、藤井聡太七段が作成したオリジナル詰将棋を解いたりと、さまざまな機能があり、楽しみながら上達することができそうです。
【藤井聡太七段みずからが手ほどきしてくれるのがうれしい!】
画像転載元:https://www.sho-tore.jp/learn/
4.遊んで将棋が強くなる!銀星将棋DX(シルバースタージャパン)
対応機種:Nintendo Switch、PS4、Windows、 Nintendo 3DS
公式サイト:https://www.silverstar.co.jp/02products/shogi_dx/
遊んで将棋が強くなる! 銀星将棋DX - Switch
遊んで将棋が強くなる! 銀星将棋DX - 3DS
遊んで将棋が強くなる! 銀星将棋DX - PS4
シルバースタージャパンから発売されているこの「銀星将棋DX」は、コンピューターとの対局や対局後の棋譜解析、詰将棋や将棋入門レッスンといった、将棋を1から一人で楽しむのに必要な機能が一通り備わっている万能ソフトといえます(対人戦も可能)。家庭用のソフトとはいえ、対戦モードでは入門から四段まで16段階からコンピューターのレベルが選べる仕様になっています。
本ソフトの魅力は徹底した初心者フレンドリーな設計にあるといえます。まずはキャラクターが駒の動きから丁寧に教えてくれる将棋教室、そして対局時には駒の利きがヒントとして常時表示される入門駒、さらに自分と相手の駒が行ける範囲をそれぞれ赤と青で視覚的に示す駒の利き表示、何を指せばいいか困ったときには二択ヒントを利用するのもいいでしょう。将棋ウォーズのように、対局後に形勢グラフを表示することも可能です。このように、将棋のルールを覚えるところから一局の将棋を指しきることができるようになるまで、将棋の独り立ちに最適の一本としてぜひおすすめしたいソフトです。
【銀星将棋DX:300万手の定跡を収録している】
5.みんなのどうぶつしょうぎ(シルバースタージャパン)
対応機種:Nintendo Switch、PS4
公式サイト:https://www.silverstar.co.jp/02products/dobutsushogi/
銀星将棋と同じくシルバースタージャパンから出されている「みんなのどうぶつしょうぎ」は、どうぶつしょうぎ、ごろごろどうぶつしょうぎ、おおきな森のどうぶつしょうぎという3種のゲームのルール説明とコンピューター対戦(対人戦も可能)を収録した、どうぶつしょうぎシリーズの決定版といえるソフトになっています。
どうぶつしょうぎシリーズは、複雑さをできるだけ取り払ったシンプルなルールと親しみやすいイラストによって、未就学児でも楽しく遊べるように設計されました。3×4マスの盤と4種類の駒で行うどうぶつしょうぎ、5×6マスの盤と4種類の駒で行うごろごろどうぶつしょうぎを経て、9×9マスの盤と8種類の駒で行うおおきな森のどうぶつしょうぎまで進むことができれば、すんなりと本将棋(いわゆるふつうの将棋)への導入としてはバッチリです。
本ソフトのチュートリアルの模様はメーカー公式サイトでも確認することができるので、興味のある保護者の方は確認してみてはいかがでしょうか。
番外編:将棋連盟ライブ中継アプリ
日本将棋連盟ライブ中継では、ほぼ毎日多数の対局を中継しています。
タイトル戦はもちろん、挑戦者決定戦、人気棋士や女流棋士の対局も多く観戦可能です。
*詳しくはこちらのページをご覧ください。
今回は、将棋初心者から有段者まで幅広く、自宅にいながらひとりでも楽しめるアプリやソフトを紹介しました。ぜひたくさん遊んで将棋に親しみ、春からの新しい生活を有意義なものにしてください!
ライター水留啓
ねこまど将棋教室講師。こども教室担当として積んだ指導経験を生かし、大人向け講座「平手初心者のための棒銀/四間飛車/中飛車入門講座」を開講。初心者・初級者を中心に、幅広い層に将棋の楽しさを伝えている。趣味は棋書収集で、最近は自宅の本棚が足りなくなってきているのが悩み。
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March 18, 2020 at 05:04AM
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