欧州委員会のユンケル委員長は18日、英国が欧州連合(EU)を合意なく離脱するリスクは今や「手で触れられる」ほどだと述べた。この発言でポンドは下落した。
ユンケル委員長は16日にジョンソン英首相と会談した。ストラスブールの欧州議会に登壇したユンケル氏は、会談の主な争点は引き続き、アイルランドと英領北アイルランドでの厳格な管理を伴う国境設置を回避するためのいわゆる「バックストップ」措置だったと説明し、英国が可及的速やかに書面で解決策を提案することを求めた。
ジョンソン氏はEUと新たな合意が成立しようがしまいが、10月末でEUを離脱すると言明。バックストップについては、英国がEUとの関税同盟にとどまらなくて済む新たな措置に置き換えたいとの考えを示している。
だが離脱期限まであと6週間と迫る中で、英政府はまだ何も正式な提案を送ってきていないと、EU当局者らは話す。これがなければ事態の進展について語ることはできないと、ユンケル氏は述べた。
ユンケル氏はジョンソン氏との会談が「友好的で建設的だった。前向きな部分もあった」としつつ、英国が経済的な打撃を和らげる合意のないままにEUを離脱する可能性は「依然として現実的なものだ」と述べた。
原題:EU’s Juncker Says the Risk of a No-Deal Brexit Is Now ‘Palpable’(抜粋)
2019-09-18 08:41:00Z
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-09-18/PY0PXKSYF01S01
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